抹茶と言えば、健康的で風味豊かで深い味わいが特徴です。和菓子やスイーツとの相性も抜群なので、国内外での人気が高まっています。
この記事では、抹茶の代表的な生産地を5つ取り上げ、それぞれの魅力を紹介します。

抹茶だけでなく緑茶全体の名産地もご紹介するので、日本茶好きな方や観光の参考にしてみてくださいね。
抹茶の生産地
京都府
抹茶と言えばやっぱり京都。特に有名なのが宇治抹茶です。
宇治茶は日本を代表する高品質なお茶で、その象徴として抹茶がよく知られています。
中でも和束町(わづかちょう)は宇治茶の約4割を生産しており、日本の抹茶文化を支える重要なエリアです。



京都では「茶つみ体験」が盛んです。宇治の満天の茶畑での体験は、自然を感じながら抹茶の奥深さに感じることができますよ。
愛知県
次にご紹介するのは、愛知県の西尾市です。
西尾エリアでは全国の抹茶生産の約30%を占めており、その規模は日本一です。
世界的にも評価が高く、西尾抹茶は飲用としてだけでなくスイーツや和菓子の材料としても大活躍しています。



特に西尾市内を散策すると、抹茶を使ったお土産や絶品スイーツが目白押しです。
静岡県
静岡といえば、まず煎茶が思い浮かぶ方も多いですが、実は抹茶の生産量も侮れません。
全国一の茶葉生産地として、京都や愛知に次ぐ抹茶生産地として注目されています。
静岡の抹茶の魅力は、何と言ってもそのバランスの良い風味としっかりとしたコク。



さらに茶園の風景を眺めながら、地元の抹茶をいただけるカフェも多数。
奈良県
奈良県のお茶も忘れてはいけません。奈良の抹茶は主に京都宇治抹茶の原料として使用されていることが多く、裏方として重要な役割を果たしています。
ここで特筆すべきポイントは、抹茶の加工工程。奈良県の茶葉が京都府内の業者に送られ、伝統的な宇治地域の技術で加工されることで、「宇治抹茶」というブランドが誕生しているのです。



奈良の茶畑を訪れると、広大な景色とお茶の歴史を間近に感じられることでしょう。
福岡県
九州も負けていません。特に福岡県の八女市は、抹茶と玉露の名産地として全国的に知られています。
八女のお茶は、甘みとコクが特徴で、その品質はトップクラス。抹茶だけでなく、観光地やお茶関連のお土産店には八女抹茶を使ったスイーツが並び、見ているだけでワクワクします。



さらに、玉露と抹茶の栽培方法が似ているため、双方の魅力を同時に体感できるのが八女ならではの強みです。
緑茶の生産地と各地の取り組み


ここでは、全国15の主要なお茶産地を、分かりやすくご紹介していきます!
埼玉県のお茶と取り組み
埼玉県といえば狭山茶が有名。「武蔵野の自然と歴史に育まれた味わい深いお茶」として、昔から親しまれています。
江戸時代中頃からお茶の栽培が普及し、大寒の時期を超えることで茶葉がぐっと旨みを増す。特に“狭山火入れ”という特別な加工法で、甘く濃厚な味わいが引き出されています。
そして最近では、「狭山丘陵」で観光とお茶を掛け合わせた体験型テラス、「茶畑テラス 茶の間」がスタート。



狭山茶を五感で楽しむ贅沢なスポットです。
岐阜県のお茶と取り組み
岐阜県には「美濃いび茶」と「美濃白川茶」という2大ブランド茶があります。
冬場の寒さと雪が特徴的な土地ならではの自然条件を活かし、香り高いお茶が生産されています。その秘密は、揖斐川の豊かな大地や、山間部の湿気と昼夜の温度差によるもの。
さらに、岐阜県では和紅茶に国産カモミールを加えたフレーバーティーなど、ちょっとオシャレな魅力も。



「手もみ保存会」なんていう伝統技術を守る活動も行われていて、この土地のお茶への愛着が伝わりますね。
静岡県のお茶と取り組み
静岡県といえば、日本一の緑茶生産地。もう説明するまでもないくらい有名ですよね。
「掛川茶」「本山茶」「川根茶」など、地域ごとに個性が光るお茶が揃っています。また、静岡の農法「茶草場農法」は、生物多様性を活かした循環農法としてユネスコに認められるほどです。



静岡では2023年で10周年を迎えた世界農業遺産登録記念の茶草場農法イベントや、3年に1度開催される「世界お茶まつり」も開催されていて、静岡の茶文化の発信力の高さが光りますね。
愛知県のお茶と取り組み
愛知県では、西尾茶の名で知られる抹茶が有名です。
その特長は、日本でも希少な「抹茶に特化した茶産地」ということ。西尾のてん茶生産量は県内で圧倒的トップ。ほぼ抹茶用に特化しているので、「抹茶の西尾」として全国区で話題です。
近年では、有機栽培や海外輸出の取組も積極的に行われており、伝統の味を守りながら新しい挑戦を続けています。



観光にも力を入れていて、西尾の稲荷山に広がる茶園風景は絶景ですよ。
三重県のお茶と取り組み
全国3位の茶産地である三重県。代表的なお茶「伊勢茶」は、葉っぱに厚みがあるのが特徴で、何煎も楽しめる贅沢さが自慢です。
さらに黒いネットで茶葉を覆う「かぶせ茶」は、渋みを抑えたまろやかテイストで人気です。
また、三重では抹茶の原料となるてん茶の大規模生産も行われています。鈴鹿山脈の天然資源を生かした栽培がその要で、土壌や伏流水のクオリティが関係しています。



自然と技術が見事にマッチしているお茶作りの現場と言えるでしょう。
滋賀県のお茶と取り組み
滋賀県は「日本茶の発祥地」とされているのをご存知ですか。
最澄が比叡山麓でお茶の種を撒いたのが始まりという歴史のある産地です。特に、香ばしい「朝宮茶」や味わい深い「政所茶」は、その歴史を今に伝える名品。
また、滋賀県の茶農家たちが無農薬栽培に取り組み、持続可能な方法で伝統を守っている点も注目されています。



有機栽培に力を入れる姿勢が、未来のお茶の姿を象徴しているかのようです。
京都府のお茶と取り組み
京都府といえば、何といっても「宇治茶」です。
千利休が大成したわび茶文化を育んだ歴史ある京都。宇治茶は、抹茶や玉露のてん茶の生産が盛んで、個性あふれる味わいが魅力的です。
最近では、全国初のお茶の蛇口が小学校に設置されたことが話題に。



宇治市では、地元の子どもたちが宇治茶文化に触れながら育つ「茶育」が進行中。
奈良県のお茶と取り組み
奈良の「大和茶」は、山間地でじっくり育てられた濃厚で香り高いお茶です。
「やまとみどり」という奈良県独自の品種は、寒冷地でも耐えられる特性を持ち、カテキンたっぷりで健康志向にもぴったり。



この地域では、40年以上にわたって小学生向けの茶園見学が行われていて、子どもたちにもお茶文化を伝えています。
福岡県のお茶と取り組み
福岡県は「八女茶」で知られています。この八女茶は、甘みとコク、そして旨味の強さが魅力のお茶です。
なかでも「八女伝統本玉露」は、稲わらでの被覆栽培や手摘みによる収穫という昔ながらの製法が特徴。まろやかで深い味わいが愛されています。
また、福岡県八女市には「茶の文化館」という楽しいスポットがあります。ここでは玉露のしずく茶をはじめとしたさまざまなお茶を味わえるほか、抹茶を自分で碾く体験などができるんですよ。



さらに、全国お茶まつり福岡大会でも地元茶の魅力発信に力を入れています。お茶と触れ合える取り組みが満載です。
佐賀県のお茶と取り組み
佐賀県では「嬉野(うれしの)茶」が有名です。
緑茶の艶やかな玉緑茶と呼ばれるもので、ふくよかな味わいと強い香りが楽しめます。実はこの嬉野茶、江戸時代にはすでに輸出もされていたんです。伝統と歴史を感じるお茶ですよね。
また、佐賀県の嬉野市では「嬉野 八十八」という湯宿が2023年にオープンしました。



嬉野茶と温泉をダブルで楽しめるこの場所は、お茶バーやティーセレモニールームなどもあり、まさに“お茶づくし”の体験ができます。
長崎県のお茶と取り組み
続いて長崎県。ここでは「そのぎ茶」が代表格です。
ふくよかな味と香りが特徴で、全国茶品評会では4年連続で農林水産大臣賞を受賞するほどの実力派。日本茶大賞も過去に3回受賞している実績が光ります。
長崎県のそのぎ茶の生産者グループ「FORTHEES」は、有機肥料を使った茶葉の栽培や、海外輸出用抹茶の生産に取り組むなど、新しい挑戦を続けています。



そのぎ抹茶を活用したお菓子も人気で、地元観光のお土産としても大活躍中です。
熊本県のお茶と取り組み
熊本県では、煎茶や蒸し製玉緑茶、釜炒り茶といった豊富な種類のお茶が作られています。
特に球磨地方は、大規模な茶園が広がる県最大の産地です。標高が高い菊池地方や芦北地域では、減農薬や有機栽培が積極的に行われています。
注目は、「くまもと茶」の発信基地ともいえる「お茶の富澤」での活動。



有機栽培のお茶を中心に、直営カフェや空港内の店舗も運営し、観光客にお茶の魅力を伝えています。お茶に触れる体験型の取り組みが魅力ですよ。
大分県のお茶と取り組み
大分県では、地域ごとに多様なお茶が楽しめます。中津市の「耶馬溪茶」や臼杵市の「吉四六茶」などが有名です。
特に臼杵市は有機栽培が盛んで、髙橋製茶では有機JAS認証を取得。生産から販売まで一貫して行っています。
印象的なのは、荒廃農地を活用した緑茶飲料用茶園の造成プロジェクト。



伊藤園と県・市が協力し、大規模茶園を造成する取り組みが進行中です。
宮崎県のお茶と取り組み
宮崎県は、茶園面積全国6位、荒茶生産量が全国4位という大産地です。
煎茶や蒸し製玉緑茶をはじめ、全国一の生産量を誇る釜炒り茶も有名です。この釜炒り茶は香ばしくスッキリした風味が楽しめる、飲みやすいお茶です。



注目すべきは「オーガニックティー宮崎」の活動。輸出向け事業を中心に、有機茶栽培や粉末茶の海外需要にも対応するなど、革新的な取り組みが進んでいます。
鹿児島県のお茶と取り組み
鹿児島県は全国でもいち早く新茶が登場することで知られ、多様な品種が栽培されています。
「知覧茶」や「霧島茶」が特に有名で、それぞれ香りや味わいが異なる個性があります。また、有機栽培面積が国内でもトップとなり、環境に配慮した生産が特徴です。



生産者たちの取り組みとしては、有限会社西製茶工場による大規模な有機栽培が挙げられます。
お茶の生産地を知ってぞれぞれの味を楽しもう
この記事では抹茶と緑茶の主な生産地についてご紹介しました。



抹茶も緑茶も場所によって味わいも楽しみ方が異なるので、各地の特徴を生かした楽しみ方でお茶を味わいましょう!
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