抹茶は美味しくて健康にも良いのでついつい飲みすぎてしまう人もいると思います。しかし、妊婦さんの場合は抹茶が体に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
そこで本記事では、妊婦が抹茶を飲む危険性とカフェイン摂取量についてお伝えします。
妊活中、妊娠中で抹茶が好きな女性はぜひご一読ください!
抹茶のカフェイン量
抹茶はその鮮やかな緑色と豊かな風味が特徴で、健康や美容のために取り入れている人も多いですよね。実は抹茶にはカフェインが多く含まれているんです。
「日本食品成分表」によれば粉末1gあたりに抹茶は32mgものカフェインを含んでおり、煎茶の23mgよりもかなり多いのです。そのため、抹茶を飲むときはカフェイン量に注意が必要なんです。
さらに面白いのは、抹茶は茶葉を丸ごと粉末にして摂取するスタイルなので、通常のお茶よりもカフェインを直接的に摂取しやすくなっています。
美容や健康にも良い抹茶ですが、摂取量を知って適量を楽しむのがポイントです。
抹茶は妊娠中に飲むと危険?
妊娠中の方にとって抹茶が危険かどうか気になるところですよね。
妊娠中は体からカフェインが抜けるまでの時間が普段よりも遅くなるため、注意が必要になります。胎盤を通じて赤ちゃんに影響が出ることも考えられるため、一日の摂取量をしっかり管理することが大切になります。
適量であれば問題ない
抹茶に含まれるカフェイン、たしかに気になりますよね。妊娠中のカフェイン摂取量の目安は1日200mg未満と言われています。
「抹茶なんて危ない」と心配になるかもしれませんが、この目安量を守れば抹茶を飲むことも問題ありません。抹茶1gには32mgのカフェインが含まれているので、1日に抹茶を数杯程度楽しむくらいなら問題ないのです。
カフェインの感じ方は人それぞれ。普段から飲みなれていない人や妊娠中で敏感になっている方は、少しでも違和感を感じたら控えると良いでしょう。
他のカフェイン含有物に注意する
抹茶だけでなく、カフェインは身近な飲食物にたくさん含まれています。
たとえば、コーヒーや紅茶、烏龍茶、さらにはチョコレートなどにもしっかりカフェインが入っているんです。知らず知らずのうちにカフェインを摂りすぎないためにも、摂取量は意識しておきたいですね。
特に妊娠中はコーヒー1杯やエナジードリンク1本のカフェイン量が結構高めなので要注意。200mgの上限を超えないように気を配りつつ、お茶を始めとする飲み物を選ぶと安心です。
美容や健康のためにオーガニック紅茶に切り替えたり、ブラックではなくミルクティーにするだけでカフェイン量をグッと抑えられることもあります。
妊娠中のカフェイン摂取ガイドライン
抹茶に含まれるカフェインが妊婦に影響を与えることがわかりました。
ここでは、各政府機関が公表しているカフェイン摂取量についてのコメントをご紹介します。
WHO(世界保健機関)
WHOは2016年に、高カフェイン摂取が妊婦さんにとってどのようなリスクを持つかを考慮した警告を出しています。具体的には、1日300mg以上のカフェイン摂取が問題になるかもしれないとされています。
For pregnant women with high daily caffeine intake (more than 300 mg per day), lowering daily caffeine intake during pregnancy is recommended to reduce the risk of pregnancy loss and low birth weight neonates.
意訳:300mg以上のカフェインを日常的に摂取している妊婦にとって、カフェイン摂取量を低下させることは、流産や胎児の体型へのリスクを低下させる上で推奨されています。
引用元:WHO|Restricting caffeine intake during pregnancy
カフェイン300mgはコーヒーで約3杯の量です。WHOの警告はあくまで“高”摂取がターゲットです。つまり、少量であれば心配しすぎる必要はありません。
例えば朝の抹茶ラテ1杯程度なら安心して飲めそうですね。
FSA(英国食品基準庁)
イギリスでは2008年に、妊婦さんに向けて具体的なカフェイン摂取量の目安をガイドラインに記載しています。その量は1日200mg以内。
Caffeine intakes of up to 400mg per day are unlikely to cause adverse effects in adults. A limit of 200mg per day is recommended for those who are pregnant.
意訳:カフェインを日常的に400mg以上摂取していると、大人であっても体調に悪い影響を及ぼす可能性があります。妊婦の場合の上限目安摂取量は200mgになります。
引用元:FSA|FSA and FSS issue guidance on caffeine in food supplements
カフェイン200mgはマグカップ2杯分のコーヒー相当にあたります。
抹茶を楽しむ場合も抹茶ラテやスムージーとの量を合わせて計算すれば、範囲内に収めるのが難しくありません。
USDA(米国農務省)
アメリカでは2020年~2025年版の食事ガイドラインの中で、妊娠中や妊娠の可能性がある女性に対して、カフェイン摂取に慎重になるよう促しています。
If you are concerned about a condition or medication, or if you’re pregnant, trying to become pregnant, or breastfeeding, we recommend talking to your health care provider about whether you need to limit caffeine consumption.
意訳:治療中の方、妊婦の方、妊活中の方の場合は、カフェイン摂取量に上限を設けるべきか主治医に相談することを推奨します。
引用元:USDA|Spilling the Beans: How Much Caffeine is Too Much?
ただし、量に関する具体的な目安は記載されておらず、むしろ医療従事者の助言を仰ぐようにと案内しています。アメリカらしい「個別の対応を重視する」姿勢が感じられますよね。
お気に入りのカフェでバリスタに抹茶アイスラテをリサイズしてもらうのも一案かもしれません。
妊娠中でも適量なら抹茶を楽しめる
妊娠中はカフェインの摂取量に気を付けるべきですが、適量であれば抹茶やコーヒーなどを飲んでも問題ありません。
抹茶は体に良いのでついつい飲み過ぎてしまいますが、妊婦さんはカフェイン摂取量を守って適量を飲むようにしましょうね。
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